一発試験とは?
公安委員会指定の「教習所」に通わずに、直接運転免許センターにて技能試験を受ける方法です。教習時間を省略できるため「短期間」「低予算」で免許を取得する事も可能ですが、難易度が高く通過するのは一筋縄では行きません。あくまでも一発試験とは通称であり正式名称ではありません。※警視庁資料では「直接試験場で受験される方」と明記されています。公安指定の教習所に通った場合との違いを下記表にまとめてみました。
方法
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費用
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期間
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難易度
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教習所
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20万円~30万円
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1ヶ月~2ヶ月
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普通
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一発試験
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24,250円~
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数日程度~
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かなり難しい
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一発試験は何回でも受験できる
一発試験で合否判定のあるのは「仮免許学科試験」「仮免許技能試験」「普通免許学科試験」「普通免許技能試験」の4つの試験です。いずれも不合格の場合には、何度でも受験をすることができますが、受験料は再び支払いが必要です。
どんな方が一発試験を受験しているのか?
普通自動車免許の一発免許を受験しているのは、免許更新を忘れて失効してしまった方や、交通違反や交通事故により免許取消となった方がほとんどです。過去に自動車免許を持っていた方でも合格するのは難しいと考えれば、技術試験の難易度がよくわかりますね。
一発試験の合格率(体験談を踏まえて)
一発試験の受験人数や合格者数は公表されておりません。つまり合格率についても知ることはできません。ここから先は私個人が実際に一発試験を受験した際の経験談となりますのでご理解ください。私が「仮免許技能試験」を受験したのは全部で8回です。毎回50人程度の受験者がいましたが、合格者は1人・2人程度でした。一人も合格者がいないこともありました。何度も受験をするなかで顔なじみなども増えるため、話などをするわけですが、大体2回~3回受験して駄目なら諦めて教習所に通うという方が多かったと記憶しています。
一発免許の費用
一発免許に必要な費用の内訳
試験名
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受験料
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試験車使用料
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交付料
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合計
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仮免許試験費用
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3,000円
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1,550円
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1,100円
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5,650円
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普通免許試験費用
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2,200円
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850円
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2,050円
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5,100円
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特定教習・取得時講習(費用の目安)※教習所により料金が異なる |
13,500円
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合計費用の目安
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24,250円
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- 受験料・・・受験に必要な費用。技能だけ受験する際にも必要になる。
- 試験車使用料・・・学科を通過して技能試験を受験する際に必要な費用。
- 交付料・・・合格した際に、免許交付に必要な費用。
- 特定教習・取得時講習・・・免許交付のためには、どちらかを受講する必要がある。
技能試験に落ちてしまった場合の再受験費用
学科試験は合格したが技能試験に落ちてしまった。再び技能試験だけを受験する場合にも「受験料」+「試験車使用料」の両方が必要になります。つまり落ちてしまった回数分だけ下記の合計金額が追加料金として必要になります。
試験名
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受験料
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試験車使用料
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合計(技能再受験費用)
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仮免許技能試験費用
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3,000円
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1,550円
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4,550円
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普通免許技能試験費用
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2,200円
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850円
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3,050円
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特定教習・取得時講習とは(料金の目安など)
一発試験で免許取得に望む場合には「特定教習」もしくは「取得時講習」のいずれかの講習を受講しなければなりません。普通自動車免許の場合には、どちらも「高速教習」「危険予測講習」「応急救護処置講習」の3講習で構成されており、教習時間は1時間50分と定められています。費用は取得時講習は価格が決められているのに対して、特定教習は教習所によって料金が異なります。
講習名
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料金(目安)
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特定教習
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取得時講習料金・・・普通車 13,700円
※応急救護が免除される方・・・9,800円 |
取得時講習
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特定教習・・・普通車 13,700円~
※教習所により価格が違う |
一発試験の流れをまとめてみました
- 仮免許申込
- 適性検査:視力検査、色彩識別検査、適性検査など
- 仮免許学科試験
- 仮免許学科試験(制限時間30分、問題数50問、45問以上正解で合格)
- 仮免許技能試験
- 基準点100点より減点方式で70点以上で合格。
- 仮免許交付
- 合格の場合には仮免許交付となる。有効期限は6ヶ月間。
- 特定教習(教習所の講習)
- 仮免許技能試験に合格すると「特定教習」について説明があります。一発試験では「特定教習」もしくは「取得時講習」のどちらかを受講していないと免許証の交付が受けられません。どちらも「高速教習」「危険予測講習」「応急救護処置講習」の3講習で構成されます。この時点で「特定教習」を受講しないのであれば、本免許技能試験合格後に「取得時講習」を受講しましょう。
- 路上教習(路上練習申告書の作成)
- 一発試験では路上練習が義務づけられています。仮免許合格後に配布される「路上練習申告書」に添って練習を行います。もちろん一人で運転してはいけません違反となります。普通免許所持者かつ取得期間が通算3年以上の人に助手席に同乗してもらい、車両には「仮免許練習中」の標識をつけて行います。同乗する指導員は一般の方でも問題ありません。
- 普通免許申込(本免許申込)
- 適性検査:視力検査、色彩識別検査、適性検査など
- 普通免許学科試験(本免許学科試験)
- 本免許学科試験(制限時間50分、問題数100問、90問以上正解で合格)
- 普通免許技能試験(本免技能試験)
- 基準点100点より減点方式で70点以上で合格。
- 取得時講習(教習所の講習)
- 一発試験では「特定教習」もしくは「取得時講習」のどちらかを受講していないと免許証の交付が受けられません。どちらも「高速教習」「危険予測講習」「応急救護処置講習」の3講習で構成されます。「特定教習」を受講していない方は「取得時講習」を受講しましょう。
- 普通免許交付
- 普通免許取得となります。