MT免許とAT限定免許の違いとは?
普通自動車免許には、MT免許とAT限定免許があります。両者の違いはMT免許はクラッチ操作が必要なマニュアル車が運転できるのに対して、AT限定免許はオートマチック車のみ運転することができます。
「MT」「AT」という言葉の意味・語源は?
MT・・・Manual Transmission(マニュアル・トランスミッション)の略語
AT・・・Automatic Transmission(オートマチック・トランスミッション)の略語
種類
|
特徴
|
難易度
|
MT
|
MT車を運転できる
|
普通
|
AT
|
AT車のみ運転できる
|
簡単
|
MT免許・AT限定免許の選択比率(どちらの免許取得車が多いの!?)
女性は約8割、男性は約3割の方がAT限定免許を取得しているようです。
ソニー損保による新成人に向けたアンケート調査より、AT・MT免許の比率と、男女比をまとめると下記のとおりになります。(※2014年調べ)データの偏りなどの可能性もあるため、いくつかの教習所に問い合わせたところ、数値的にはおおむね間違いはないようです。
AT
|
MT
|
|
全体
|
53%
|
47%
|
男性
|
28%
|
72%
|
女性
|
83%
|
17%
|
※ソニー損保、「2014年 新成人のカーライフ意識調査」より
新成人(1993年4月2日〜1994年4月1日生まれ)1,000名を対象に調査した結果。
http://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2014/01/20140109_01.html
AT限定免許が増加する背景について
2013年の新車販売台数の98.5%はAT車
AT限定免許の割合は年々増加傾向にあります。2001年時には全体の3割を下回る割合だったのが2010年には51%、2013年には55%と半数を越えて増加しています。このような背景にはAT車の燃費向上と普及率が大きく関係しています。以前は「MT車は燃費が良い」という理由から、社用車として利用されてきましたが、現在はコンピューター制御されたAT車の方が「誰が運転しても燃費性能が高い」ため、社用車もAT車への乗り換えが進んでいます。ちなみに、2013年の新車販売台数の98.5%はAT車で占められているそうです。この数字だけで判断するならば、MT車の運転が必須項目ではないという判断する方が増加するのも頷けますね。
MT免許・AT限定免許の教習時間の違い
AT限定免許の方が3時間技能教習が短くなります。
教習の時間及び方法は「指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則」(国家公安委員会規則第十三号)などで定められています。下記の通り、AT限定免許の方が3時間技能教習が少ないので教習費用も若干安くなります。
種類
|
学科教習
|
技能教習
|
合宿免許期間
|
AT
|
26時限
|
31時限
|
最短14日
|
MT
|
26時限
|
34時限
|
最短16日
|
MT免許・AT限定免許の費用の違い
相場では13,500円~15,000円程度は安くなる!それ以上の場合も・・
AT限定免許の方が技能教習3時間分だけ割引となります。技能教習1時間4,500円~5,000円と考えて計算すると、13,500円~15,000円程度は安くなる計算となります。ただし費用の違いはここだけではありません。
それ以上に費用に影響する場合も・・
- AT車の方が運転が簡単であり補習料金・再試験などの可能性を軽減できる。
- 合宿免許を利用する際には食事・宿泊費にも影響がある。
MT免許・AT限定免許どちらがおすすめなの?
もし運転に不安があり、迷っているならばAT限定免許がおすすめです。
補足として、あとから選択を変える2つの方法をご紹介します。
- 教習所ではMT免許からAT免許に変更ができる
最初にMT免許希望で教習所に入学したのち、技能教習で無理だと感じてAT限定免許に変更する方はめずらしくありません。逆にAT免許希望で入学したのち、MT免許に変更することはできません。余計に費用などが必要になる場合もありますので、詳細は教習所に直接お問い合わせください。 - AT免許取得後にAT限定解除できる
AT限定免許を取得したあとに、公安委員会指定教習所で最低4時間の技能講習を受けたのち、技能審査を通過すればマニュアル車の免許に変更することができます。これを「AT限定解除」といいます。つまりマニュアル車の運転の必要性に迫れれた場合には、比較的短期間でMT免許に変更することが可能なのです。詳細はこちら:AT限定解除とは(AT限定解除の方法と費用・期間・日程など)